スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
line

月の光  第一章 出会い

   やがてカケルの部屋は、何百というチョウでいっぱいになった。

  ユナが描いたチョウかあ・・・。

どのチョウも、きれいに描かれていて、ていねいに色をぬられている。

ユナの心がすべてのチョウにこめられているのがわかる。

月の光の中を飛んできたチョウたちは、月の黄金色の光の色も羽にまとって

いた。

じっと見ていると親しげであたたかで明るくて・・どこか、ユナの笑顔のようだった。

  「さあ、行きますよカケルさん」

ケルンが言うと、チョウたちは静かにその場でゆっくりとはばたき始めた。

すると、その羽にまとった月の光が、金の粉になってあたりに降り注いだ。

カケルのまわりのすべてが、黄金色になって・・・。
 

 次の瞬間、カケルは空を飛んでいた! まっすぐに満月に向かって。

ふと自分の部屋を見やると、自分がベッドで毛布にくるまって寝ている!

  「気が付きましたか、カケルさん。びっくりしなくていいですよ、ベッド

 に寝ているのは、肉体のカケルさん。ここにいるのは本物のカケルさん。」

何だ何だ? 肉体のボク? 本物のボク? 一体何がどうなっているのだ?

  「本物というのは、心のことですよ。この世界では、肉体を持たないと

 生きて行けませんから。」

  「じゃあ、じゃあボクは死んだの?」

  「いいえ、一時的に体から抜けてもらっただけですから、ご心配なく。

 ちゃんと帰してさしあげますから、どうか心配しないでついてきて下さい」

カケルは、ホッとしたような、とんでもないことになったと不安にならなければならないような、わけがわからない気

持ちでケルンを見た。

ケルンは、黙って月を指差した。

 チョウたちが、カケルの部屋にやって来たのと同じように、たくさんの列を

なして飛んでいた。カケルとケルンの周りには黄金色の光の粉が取り巻いてい

て、まるで金の糸で織られたじゅうたんに乗っているようだった。
 


  
スポンサーサイト

theme : 自作BL連載小説
genre : 小説・文学

line
line

comment

管理者にだけ表示を許可する

line
line

FC2Ad

line
プロフィール

ありす

Author:ありす
FC2ブログへようこそ!

line
最新記事
line
最新コメント
line
最新トラックバック
line
月別アーカイブ
line
カテゴリ
line
FC2カウンター
line
検索フォーム
line
RSSリンクの表示
line
リンク
line
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

line
QRコード
QR
line
sub_line
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。